ウェルネスジャーナル|銀座のパーソナルジム

富士山登山:自己克服と日本一の山の魅力

コロナ禍から山登りへの挑戦

コロナ禍が猛威を振るっていた三年前、一人の65歳の紳士がWELLNESS JOURNALにいらっしゃいました。そのお客さまは不安や後ろ向きな気持ちに悩まされていて、「運動しようと思うものの、歩いてみると膝が痛むし、スクワットを試みるとますます膝が痛くなる。どうしたらいいのか分からないんだ」と打ち明けました。

一緒にセッションを重ねるうちに、お客さまの筋力が向上し、健康的な生活習慣を身につけ、心身ともに好調な状態になっていきました。その頃からお客さまの中で、山登りへの挑戦の思いが芽生えてきました。

最初は隅田川沿いのウォーキングから始め、高尾山や筑波山などで体力を鍛えました。そしてついに、「富士山、日本一の山に挑戦したい。一度は登ってみたい!」と決意しました。私も「では、一緒に登りましょう!」と、今回の富士山登山の計画が始まりました。

実現への徹底的な準備

私自身、学生時代に南アルプスで登山の経験がありますが、それから随分と年月が経ちましたし、富士山は初めての挑戦でした。安全を確保するため、情報収集や計画策定、装備を揃えるなど、入念な準備をしました。また、登山を始めアウトドアを趣味とする外科医の友人も同行することで、高山病やアクシデントに備えるための安全体制を整えました。同時に、登山を楽しむために、富士山について学び、世界遺産としての富士山に関する知識を蓄えました。

富士山登山、ガイドブック

登山の厳しさを胸に

準備の過程で、お客様から体力の不安を聞かされました。そのため、高山病や悪天候、体調不良などがあった場合、登山を中止し、無理をしないことが大前提であることを共有しました。お客様は前向きなモチベーションを取り戻し、完璧な準備を整えました。

登山の前日には、富士山本宮浅間大社で御神体を拝み、「安全な登山ができますように」と祈りました。
富士山登山、安全祈願

いざ、大自然に!

そして当日、朝8時過ぎに富士宮駅からバスに乗り、富士宮口5合目から登山を始めました。今回の行程は、富士宮口ルート5合目から宝永火口を覗き、9合目の3,460mにある山小屋「万年雪山荘」で一泊し、翌朝に頂上で御来光を拝み、火口を半周してから須走ルートで下山するというものでした。

天候に恵まれ、壮大な景色を楽しみながら、アクシデントもなく、計画通りに登山を進めました。ただ、3,000mを越えると、低気圧と低酸素の影響で、体が異なる反応を示し始めました。息切れが早く、すぐに乳酸が溜まりました。
富士山登山、登りの風景

天然の低酸素トレーニングと豪快な下山を楽しむ

これは体にかなりこたえましたが、「天然の低酸素トレーニングができていますよ!」と、トレーナーとしてお客さまを鼓舞し、少し休憩を挟みながら、素晴らしい景色を楽しみながら進みました。登山後にお客さまに尋ねると、「登山中はしんどくて、天然の低酸素トレーニングどころではありませんでした!」と笑顔で話されました。

下山は須走ルートの名物である一直線の砂走りを豪快に下りながら楽しみました。富士山の壮大な景色と自然をたっぷり楽しんで、無事に下山しました。
富士山登山、登山の様子

富士山登山の醍醐味

私は学生時代の登山経験から、登山は【準備】-【一歩一歩の積み重ね】-【アクシデントへの対応】-【美しい景色と充実感】という「流れ」を楽しむものだと考えています。今回、その「流れ」を存分に楽しむことができたと感じました。

特に【美しい景色と充実感】に関しては、世界遺産の富士山だけに、これまでにない壮大な経験ができました。日本一の山から見る景色は、高揚感だけでなく、世界遺産としての富士山の力強さを感じることができました。同じ気持ちをお客さまも共有され、富士山の魅力に取り憑かれたようです。
富士山登山、朝焼け

WELLNESS JOURNALから広がる新たな冒険

今回ご一緒したお客さまは、下山後も富士山に対する興味を高め、富士山の本を読んだり、SNSで情報をチェックしたりしています。さらに、別のルートからの登山なども考え始めており、富士山への魅力に取り憑かれていることが伺えます。私自身としては、トレーニングを通じて心身が向上し、新たな活動が広がることで、お客様の豊かな人生に少しでも貢献できたことを非常に嬉しく思います。

WELLNESS JOURNALでトレーニングされているお客さまの中には、「富士山に一度は登ってみたい」という方が少なくありません。今後、富士山登山ツアーを企画することも考えています。富士山の魅力と挑戦の喜びを多くの人々と共有できる日を楽しみにしています。 渡辺 亮介
富士山登山、頂上
富士山登山、頂上、達成